【取材】「先生また来てね」─現役保育士がベビーシッターで得たお金以上のやりがいとは
保育士の働き方の選択肢としてベビーシッターを始めた
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「保育園の先生の安心感ってすごい!ベビーシッターさんに預ける抵抗感が一切なくなりました」
Q.長谷川さんは、なぜベビーシッターに挑戦しようと?
今の園に勤めて6年になりますが、だいぶ仕事や環境にも慣れてきて、何か新しいことをやりたいなぁと考えていたんです。
そんなときに、元同僚から「ベビーシッターをやったことがある」というのを聞いて、自分も保育士の働き方の選択肢として検討してみようと思ったんです。
Q.キズナシッターを選んだのは?
「ベビーシッター|保育士」などで検索してみて、上位に出てきたところを検討しました。
僕は働きながら資格をとったこともあり、せっかくとった資格を活かしたいこともあって、「有資格者100%」のここにしようと。
最初はまだアプリが出来かけ?ということもあったそうで、お電話で対応頂いたこともあったのですが、手厚くサポートして頂きました。
Q.初めてのシッティング。不安や緊張したところはありましたか?
最初はとても不安でしたね。保育園の集団保育を見てきた経験はありますが、ベビーシッターは基本、自宅に伺っての完全個別保育ですので。どんなことをすればよいかな?とか、どんなお子さんなんだろう?というドキドキもありました。
ただ、シッティングの事前面談の時に、保護者の方がタイムスケジュールというか、引継ぎメモを渡して下さったんですね。
「何時にお風呂に入って~」などの一日の流れから、薬やジュースの場所、ゴミの処分方法まで、かなり詳細に書いて頂いて。
「ここまでして下さるのか!?」と感動しました。とても安心しましたし、改めて丁寧な保育を心がけようと思いました。
Q.事前の面談で、不安感が大きく和らいだのですね
はい。そういう意味でも、事前の面談がとても大事だと思います。
シッティングするご自宅などにお伺いして、部屋の中の立ち回りとか、日用品の場所などを確認しておくといいですよね。私は詳細に面談で確認できたため、とても気が楽になりました。
(編集部注記:キズナシッターでは、初めてご依頼を受ける方と、必ず事前の面談をして頂きます。面談にも時給・交通費が発生します)
Q.初めてのベビーシッターは、どのようなお子さんだったのですか?
卒園を間近に控えた、6歳の年長さんの男の子でした。保護者様からはポケモンが好きだと聞いていたので、私物のちょっとしたグッズを持っていったら、とても喜んでくれて。
6歳ということもあるんですが、普通にお話できる、とっても素直なお子さんでした。普段、園ではなかなかヤンチャな子どもたちを相手にしているのもありまして(笑)、びっくりするほどスムーズに保育できました。
Q.ベビーシッターをしてみて、園での保育と特に違うと感じたところは?
特に認可だとそうだと思うのですが、保育園では、どうしても集団保育になってしまいます。
うちは園長の方針で、なるべく一人ひとりの子どもをしっかり見るようにしていますが、それでも限界はあります。
一方で、家庭でのベビーシッターは個別保育です。園では時間を分けてみていたところが、一人の子どもに対してしっかり時間を使えるんですね。
まさに保育園の先生を独り占め、という感じで、お子さんも保護者様もすごく喜んでくれたと思います。
時間があったので、分刻みの報告メモを書くこともできました。ただ、これも保育園で日誌を書いている延長線だから苦ではありませんでした。
むしろクラス全員の分とかでなく、一人分だけの記入でいいわけですから、ほとんど負担には感じませんでした。
Q.詳細なシッティング報告が保護者の方からは、とても好評でしたね
正直、保育士としては当たり前のことや、普段の保育でやっていることをしただけなんです。ここまで感謝頂けて、逆に恐縮してしまうぐらい。驚いています。
Q.ベビーシッターを経験されて、普段の保育にもよい影響があったそうですね
はい。まずは、お子さんと寝る前に遊んでいるとき、僕が知らない手遊びを教えてもらったんです。園に持ち帰ってやってみたら、これがウケる!やっぱり子どもが好きなことって、子どもに聞くのが一番いいな~と改めて思ったりしました。
それから、「愛情を一人に注ぐって、こういうことなんだな」と実感できたことも大きいです。子どもたちって、やっぱり大人と言葉を交わしたいし、よく聞いてほしいんですよね。
そういう欲求を、ちゃんと満たしてあげたいなって、より強く思うようになりました。園でも意識して会話を増やすようにしています。
特に今回、ご自宅で保育するという経験を通して、目の前の子どもが、どういう家庭環境で育っているかな?というところに、思いをはせることが必要だなと思いました。
だから「家でどんなことした?」というのを、もっと園の子どもたちにも聞くようになりましたよ。
Q.シッターには、普段の保育では味わえない経験があるのですね
保育士も長く同じ園にいると、良くも悪くも環境に慣れてしまうところがあるんですよね。そんなときに違う空気を取り込むという意味でも、シッターをやってみたのは、よい経験になりました。
だから、僕にとってはシッターはただのお金稼ぎではありません。ここで得たものと現場で日々学んでいることを、相互に生かし合えたら素敵だなあと思っています。
Q.同じご家庭から、次の依頼が早速きていますね
ありがたいことですね。今後も、一人のお子さんと、どこまで関われるかがテーマです。
ご家族に喜んで頂くためにはどうしたらいいかを考え、「この人でよかった」と思ってもらえるよう、次に繋がるように保育をしていきたいですね。
長谷川さん、インタビューありがとうございました。