新生活スタート!春の保育で知っておきたい注意点と対策

春の保育はここに注意!子どもの安全を守る対策リスト
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新年度を迎えて期待と不安が入り混じる春の保育では、お子さまと保護者さまに安心感を届けたいですよね。まずは、春のシッティングにおいて注意したいポイントを5つ紹介します。
体調の変化
まず最初に挙げられるのが、「体調の変化」です。
春は年度の変わり目で、大人も子どもも新しい環境での生活がスタートすることが多いでしょう。そのため、慣れるまでは体調を崩しやすい季節でもあります。
シッティングでは、お子さまの体調の変化を見逃さないよう、以下のポイントに注意しましょう。
【体調の変化を捉えるポイント】
- 普段の体調や機嫌の把握
これらを知っておくことで、いつもより元気がない、激しく泣いている、などと変化を捉えることができます - 症状のチェック
鼻水や咳、くしゃみ、目やに、顔のほてり、体温などに変化がないかを確認するようにしましょう - こまめな検温
長時間のシッティングの際や、普段と違う様子だったり、咳や鼻水などの症状があったりする場合は、こまめに検温しましょう
また、心の変化に注意することも大切です。春は、環境の変化によって心が落ち着かない時期でもあります。お子さまの不安感を受け止めるのもシッターの大事な仕事です。
気温の変化
春は寒暖差が大きい季節のため、お子さまの服装にも気をつけることが重要です。
たとえば、薄着にして上着を羽織るなど、寒暖差にあわせて調整しやすい服装にすることがポイントです。もし、長時間のシッティング時にお子さまが過度な厚着もしくは薄着をしている場合は、保護者さまに着替えを準備してもらうなどの工夫をしましょう。
また、気温の変動が大きい春は、体がその変化に慣れていないため、体温調節がうまくいかないことがあります。知らず知らずのうちに脱水状態になることもあるため、注意が必要です。
脱水を防ぐためには、のどが渇いていなくてもこまめに水分補給することが大切です。特に、散歩中など運動を伴う遊びをしているときは、意識的に水分補給をうながしましょう。
以下のような症状が現れた場合は、早急に保護者さまに連絡をし、通院しましょう。
【子どもの脱水症状】
- 39℃以上の発熱
- 顔色が悪い
- 目が落ちくぼんでいる
- 泣いても涙が出ない
- 1日6回以上の多量の下痢
- 尿量が減り、尿の色が非常に濃い
- 機嫌が悪い
- 皮膚、口、舌が乾燥している
- 血便がある
- ぼんやりして眠りがち
- 嘔吐が続いている
春にかかりやすい感染症
体調や気温の変化とともに注意したいのが、春にかかりやすい感染症です。以下の2つの感染症は、特に注意が必要です。
【溶連菌感染症】
〈感染経路〉飛沫感染、接触感染
〈好発年齢〉乳幼児
〈症状〉発熱、咽頭痛、舌の腫れ、全身の発疹
〈シッティング時の注意点〉口の中が痛く、食事や水分が取れないことがあるため、脱水に注意しましょう。
【インフルエンザ】
〈感染経路〉飛沫感染、接触感染
〈好発年齢〉子どもから大人まで
〈症状〉悪寒、頭痛、高熱、咳、鼻水、倦怠感、筋肉痛、腰痛、嘔吐、下痢、腹痛
〈シッティング時の注意点〉異常行動の出現は、薬に関係なく起こりうることがわかってきています。シッティング中は目を離さないようにしましょう。
また、以上の感染症以外にも、風邪を引きやすい季節のため、お子さまの体調の変化には十分気をつけましょう。
病児保育について
キズナシッターでは、病児保育が対応可能となりました。
シッター、保護者さま双方が気持ちよく利用できるよう、病児保育のルールやマナーを設けています。以下の記事から詳細をご確認ください。
不審者対策
春になると不審者が増えると聞いたことがある方もいるでしょう。実際に、4月~5月にかけては、不審者情報の報告数が増加する時期といわれています。
女性やお子さまはターゲットになりやすい可能性もあるため、お子さまやご自身の安全を守るために、適切な対策をしましょう。
以下に、不審者のターゲットになりやすい人の特徴を挙げました。
- スカートやハイヒールなど動きにくい服装をしている女性
- ぼんやりしていたり、警戒心がなさそうな人
- 特に、スマホを操作していたり、音楽を聴いていたりする人は要注意です
- ひとりで遊んでいる・出歩いている子ども
また、被害に合わないための対策についても確認しておきましょう。
- ひとりで出歩かない
シッティング中、公園などでお子さまをひとりにしないように、お子さまのそばを常に離れないようにしましょう。特に、個室となる戸外のトイレは、お子さまのみで行かせないようにしましょう。 - 不審者に遭遇したら逃げる・距離をとることを優先する
不審者が犯行をあきらめる距離は、20メートルといわれています。不審だと思った時点で、すみやかに逃げるなど距離をとるようにしましょう。 - 危険な場所を把握し、近づかない
見通しが悪い場所や人通りが少ない場所、物陰は危険です。送迎などでお子さまと歩く際には、なるべく人通りがある場所を選んで通るようにしましょう。
戸外あそび
春になると、シッティング時に戸外へ出る機会が増えるのではないでしょうか。しかし、ベビーシッターは幼稚園や保育園のように複数の目がないなかで、お子さまと過ごさなければいけないため、特に注意する必要があります。
以下の記事では、戸外保育で想定される危険や、事前に知っておきたい注意点について紹介しています。お子さまとの安全で楽しい時間をすごすために、必ず確認しておきましょう。
久しぶりのご家庭は改めて面談を
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前述したように、春はしばらくお伺いしていなかったご家庭から、久しぶりのシッティング依頼が入ることもある季節です。「4月からまた来てほしい」と言っていただけるのは、とてもうれしいことですよね。
一方で、半年や1年など間が空いていると、お子さまの様子やご家庭の環境、使用する生活用品なども、大きく変わっている可能性があります。そのため、久しぶりのご家庭は、改めて面談の時間を設けていただきましょう。
ここでは、再度面談を行う方法について紹介します。
1.メッセージにて、再度面談を行いたい旨をお伝えする
2.面談用の時間をシッティング予約として予約していただく
3.面談実施
また、お伺いする前に、オンラインでもお話を聞けると安心かもしれません。保護者さまとご相談のうえ、改めて面談し、安心安全なシッティングを目指しましょう。
改めて保育の情報を学びなおす機会を
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ベビーシッターとしてお子さまをお預かりする際、常に最新の保育情報をキャッチアップし、スキルを磨き続けることは非常に重要です。なぜなら、保育を取り巻く環境や保育の専門的な知識は常に進化しており、保護者さまのニーズも多様化しているからです。
今回紹介した春の保育の注意点と対策をきっかけに、私たちシッターも日々の業務のなかで経験を積むだけでなく、定期的に研修を受講したり、関連書籍やオンライン情報を活用したりして、積極的に学びの機会を作りましょう。
こちらからは、安全計画・重大事故防止マニュアルが確認できます。戸外遊びや不審者対応についても、詳しく記載されているので、事前に確認しておきましょう。
最新の情報を知り、適切な対応ができることは、お子さまの安全を守り、健やかな成長をサポートするために不可欠です。ぜひこの機会に保育知識をアップデートし、専門性を高めていきましょう。
出典:上手な医療のかかり方/厚生労働省 出典:不審者が増える時期はいつ?発生しやすい犯罪とその対策についても解説します/護身用品KSP 出典:不審者に狙われやすい人の特徴とは?女性や子どものための防犯対策/ALSOK 出典:緊急提言!子どもを狙う犯罪を防ぐために大人は何ができるのか/セコム