保育中や送迎中の予期せぬ大雨にどう備える?シッティング中のヒヤリハット事例と対策

実際にこんなことが起こっています!
急な雨によるヒヤリハットを経験されたシッターさんの声を紹介します。
【事例】4歳と2歳の姉妹
【時期】9月
【依頼内容】保育園→習い事→ご自宅への送迎
急な天候悪化のためにできる3つの対策と応用
maroke / stock.adobe.com
大雨など急な天候悪化は、予定どおりのシッティングができなくなるだけでなく、お子さまとシッターどちらにも、さまざまな点で悪影響を及ぼすかもしれません。
急な天候の変化に落ち着いて対応するためには、どのような対策を取っておくとよいのでしょうか。3つのポイントとその応用としてできることを紹介します。
シッティング前日に必ず天気予報を確認する
前日の天気予報で、すでに雨予報の場合は、保護者さまに以下のような内容を事前に確認しておきましょう。
- 持ち物:お子さまの雨具や濡れたときのためのタオル、着替え類、ビニール袋、ベビーカーのレインカバーなど、必要なものの準備をお願いする
- 内容・手段:雨の場合、シッティング内容や送迎ルート・手段に変更がないか確認する
当日の天気予報によっては保護者さまに連絡する
最近の天候はとても変わりやすく、「昨日の天気予報は晴れだったのに、今日は曇りだった」というようなこともよくあります。
天気予報は、シッティング前日だけでなく、当日にも確認するようにし、もし雨が降りそうな場合には、事前に保護者さまに上記の①と②を確認するようにしましょう。
保護者さまのなかには、「忙しくて当日の天気を確認していなかった」という方も多くいらっしゃいます。シッターが事前に連絡することで、保護者さまも心強いはずです。
天気予報に限らず、雨具などを常備しておく
前述したように、天気予報を確認していても、最近は予報なく雨が降ったり、急にゲリラ豪雨になったりする日が増えています。そのため、急な雨は、もはや「想定の範囲内」として、可能であれば以下のものを常に持ち歩いておきましょう。
- 大きめのビニール袋(荷物を濡らさないようにするため)
- 折りたたみ傘
- レインコート
- 着替えや靴下(濡れた衣類でご自宅にあがることを防ぐため)
また、荷物を持ちながらお子さまと手を繋げるように、ストラップ付きのスマホケースやリュックを使うなどして、両手が空くための工夫も忘れないようにしましょう。
【応用編】事前面談で急な雨の場合の対応について確認しておく
急な雨を想定内として、天候悪化した際の対応方法を事前に確認しておくと、保護者さまと当日に連絡がつかない場合も、焦ることなくスムーズに行動できるかもしれません。
そのような対応は、保護者さまからの「いざというときの配慮もしてくれて安心」という信頼にもつながるでしょう。
具体的には、以下のようなことについて聞いておくとよいかもしれません。
- もしも、お子さまが雨具を忘れた場合、途中で購入してもよいか
- 保育園や習い事で雨具を借りられるか
- 荷物が多くて安全確保が難しい場合、保育園に置いていってもよい荷物はあるか
- 濡れたらいけないものはないか(ベビーカーやカバン内の荷物など)
<あまりにも雨が強い場合は……>
- タクシーや公共交通機関を利用してもよいか
- 習い事に遅れたり、帰宅時間が遅れたりした場合の対応
必要であれば、事前面談ヒアリングシート2ページ目の「送迎について」という項目に、以上のような点について、ご自身で追記しておいてもよいでしょう。
急に雨が降ってきたのに雨具がない!対応法と注意点
Monet / stock.adobe.com
予報では晴れだったのに、送迎中に急に土砂降りの雨が……!というような予期せぬ状況に遭遇したとき、雨具を持っていない場合はどうしたらよいのでしょうか。
ここでは、急な雨に見舞われた際の具体的な対応法と、安全を守るための注意点について紹介します。
まずは雨宿りをして濡れないようにする
雨具がないまま無理して移動すると、今回の【事例】のように、風邪を引いてしまうかもしれません。
湿気が多い梅雨や寒い冬の場合は、濡れた服が乾かないうえに、身体が急速に冷えてしまうことも考えられます。「これくらいなら濡れても大丈夫」という独断で、移動を優先しないようにしましょう。
また、雨の日は滑りやすく転倒の危険も高まります。【事例】にある、「お子さまを抱っこして走る」ということは絶対にやめましょう。
保護者さまに連絡・相談する
保護者さまに雨具がない旨をお伝えし、途中で購入してもよいかや、どこかで借りられるか、また、移動手段・移動時間を変更してもよいかなどを相談しましょう。
保護者さまと連絡がつかない場合
事前面談で、保護者さまと雨の日の送迎の流れを相談できていない場合も、まずは焦らず状況を報告するようにしましょう。
お子さまのことを第一優先に考え、現状に加え、お子さまの様子などをメッセージで伝えるとより安心です。
以下に、メッセージの例文を紹介します。参考にしてみてください。
シッターにとって優先すべきは、「依頼内容をこなす」ことよりも、「安心安全にお子さまをお預かりする」ことと考えましょう。
いかなるときもお子さまとシッターの安全を第一に、焦らず対応することで、保護者さまからの信頼にもつながります。
お子さまの笑顔と保護者さまの安心のために、心を込めて日々のシッティングに取り組みたいですね。