東京都世田谷区の認可保育園入園に関する基本情報。保活状況や点数計算

東京都世田谷区の認可保育園の保活事情
東京都世田谷区は、東京23区のなかでもっとも人口の多い街です。緑豊かな住環境や特色ある公園も多く、区内には300カ所以上の公園施設があります。
三軒茶屋や下北沢など特色あるエリアも多く、子育て世帯以外にも幅広い世代から支持されており、人気が高い都市のひとつです。
そんな世田谷区の保活状況は、2025年4月現在、どうなっているのでしょうか。このような理由から待機児童数が多いイメージをもっている方も少なくないかもしれません。
世田谷区では、令和2年から3年連続で待機児童ゼロを達成していましたが、令和5年、4年ぶりに玉川地域と砧地域の1歳児クラスにおいて待機児童数が10人となりました。これに引き続き、令和6年においても58人の待機児童が発生しています。
これには、砧地域を中心としたエリアにおける女性就業率が他地域と比較して高いことや、共働き世帯の増加に伴う保育施設の利用ニーズの増加が考えられるようです。また、一部の認証保育所が閉所したことから、低年齢児を中心とした保育の受け皿が減少したことも影響しているとされています。
そのため、今後は、低年齢児を中心とした保育ニーズについて分析を行い、既存の保育施設を活用した受入枠のさらなる拡充など、早期の待機児童解消のための対策に取り組んでいくようです。
出典:都内区市町村マップ/東京都 出典:都市公園一覧/世田谷区 出典:保育待機児童等の状況/世田谷区 出典:令和6年度保育待機児童等の状況について/世田谷区東京都世田谷区の認可保育園入園の選考基準
Phushutter / stock.adobe.com
認可保育園への入園は、年齢別に定員が決まっています。そこで各市区町村では独自の基準を作り、定員を超えて申込みがあった場合には、家庭の点数(選考指数)に応じて入園選考を行っています。
たとえば、世田谷区の保育の利用基準のなかには、ほかの自治体にはない「子の出生日に保護者のいずれかが満18歳未満の者で、かつ、保育が必要な場合」 という項目があります。これは、子どもを保育園で預かるケースにおいて、保護者のあらゆる状況を想定していることが伺えます。
ほかにもどのような特徴があるのか、詳しくみていきましょう。
点数計算とボーダーライン
選考指数の計算方法は「選考指数=基本指数(父)+基本指数(母)+調整指数」となり、この合計点が選考基準となります。
東京都世田谷区のフルタイム勤務の定義は「週5日以上勤務し、かつ、週40時間以上の就労を常勤」です。親ひとりのフルタイムが50点換算で、合計100点がフルタイム共働きの場合の点数になります。
世田谷区の特徴のひとつとして、基準指数の点数が高めに設定されていることが挙げられます。
フルタイムの場合、おおむね20点の自治体が多いようですが、世田谷区では同じ条件で50点が配点されます。これにより保育を必要とする理由や内容によっては点数が大きく変動することも考えられるでしょう。
たとえば、週5日勤務していても、週37時間以上の就労の場合、点数は45点となり、入園が厳しい状況になるかもしれません。育児・介護休業法にて原則6時間で認められている時短勤務を取り入れている場合は、さらに点数が低くなってしまうでしょう。
さらに、世田谷区から公表されている令和6年4月の入園児童の選考指数分布によると、選考指数100点以上のケースは約90%を占めていることがわかります。また、106点の児童を105点の児童が大きく上回っていることから、この105点という指数が保育園入園のボーダーラインともいえそうです。
出典:保育のごあんない(P28~30抜粋)/世田谷区 出典:4月入園児童の選考指数分布/世田谷区主な調整指数
東京都世田谷区の調整指数は、加算指数が20項目、減算指数が3項目あり、加算指数に多くの種類があります。
ほかの自治体に比べ、加点や減点の点数の幅がプラス20点からマイナス20点と大きく、調整指数において、各家庭ごとに優先度をはっきりさせているといえるかもしれません。
なかには、育休取得による保育施設の一時退園や、年齢制限がある区内保育所の卒園に伴う申込みについては、ひとり親世帯と同じ20点という高い加点で優先している項目もあります。
また、子どもを保育室や保育ママ、認証保育所、ベビーシッターといった認可外保育施設、幼稚園の預かり保育に有償で預けることを常態としている場合にも加点がつきます。利用時間によって点数が異なる点や、受託証明書の提出をもって加点対象になる点など、注意点も細かく記載されているため、事前にしっかり確認しておきましょう。
ほかに、どのような加算や減算の項目があるかは、以下の「保育のごあんない」から確認できます。
出典:保育のごあんない(P28~30抜粋)/世田谷区同一指数になった場合の優先順位
前述したように、一般的な夫婦フルタイムの共働きを基準とすると、選考指数100点前後に多くの家庭が集中することになります。そのため、同一の点数になった場合の優先順位についても決められています。
世田谷区の優先順位の項目はほかの自治体よりシンプルで6段階のみです。
優先段階の内容を見てみると、年齢制限がある保育施設を卒園するため、他園への再入園を希望しているケースを最優先とし、続いて利用基本指数の高い世帯となっています。点数だけで見ると、フルタイムの共働き家庭が優先となることから、いかに調整指数の点数を増やしておくかが重要といえそうです。
そのほかの項目については、以下の資料からご確認ください。
出典:保育のごあんない(P28~30抜粋)/世田谷区東京都世田谷区の認可保育園申込みに関する情報
ここでは、東京都世田谷区の認可保育園の入園申込みに関する情報を、選考スケジュールと申込みに必要な書類に分けて詳しく説明します。
選考スケジュール
世田谷区の各月の入園申込み締切日は、入園希望月の前月10日となっています。ただし、郵送申込みや土曜、日曜、祝日の場合、さらに12月~4月入園の申し込みについては、通常の締切日とは異なるようです。なお、2月入園と3月入園の選考は行われないため、注意が必要です。
世田谷区内の認可保育施設への入園申込みは、電子申請、窓口申込み、郵送申込みのいずれかの方法で可能です。窓口申込みは、居住地域の各総合支所子ども家庭支援課で受け付けています。
なお、電子申請の場合は、事前に提出する書類の電子データが必要になったり締切日の24時までに送信完了する必要があったりするなど注意点も多いため、あらかじめ詳細を確認しておきましょう。
入園内定した場合は、入園前月下旬に保育園から電話で連絡がくるようです。保育園の定員に空きがなく、入園できない場合には、最初の入園希望月のみ前月の月末までに「入園(転園)待機通知書」が送付されます。
入園申込書の有効期間は、申し込みをした日から6カ月間となっていますが、申込有効期間が終了したときに区からの連絡は行われていないようです。6カ月の間に内定せず、引き続き入園を希望する場合は、改めて必要書類をそろえて、忘れず申し込むようにしましょう。
出典:申込みから入園までの流れ/世田谷区 出典:電子申請での認可保育施設への入園(転園)申込み/世田谷区 出典:入園できなかった場合は/世田谷区提出書類
保育園の入園には、さまざまな書類の提出が必要になります。受付期間に、漏れなく提出ができるよう、事前の準備を怠らないことが保活を進めていく上で大切でしょう。
また、家庭の状況によって必要書類が異なることも忘れてはいけません。早めに必要書類の確認をしておくと、申し込む際に慌てることなくスムーズに進められるでしょう。
以下に、主な提出書類をまとめました。
- 保育所等入園(転園)申込書兼教育・保育給付認定申請書(2号・3号認定用)
- 保育を必要とする状況を証明するための書類(要件確認書類)
- その他世帯によって必要な書類
③のなかには、「区立保育園等延長保育申込書」や「保育料を決定するための税書類」、「受託証明書」、「世田谷区への転入を証明するための書類」などがあるようです。
なお、世田谷区の公式サイトには、質問に答えるだけで自分の家庭に必要な書類を提示してくれるツールもあります。以下の「手続きガイド」を確認してみましょう。
出典:入園(転園)の申込み (ファクシミリ不可)/世田谷区 出典:手続きガイド/世田谷区 出典:保育のごあんない(P.18~19)/世田谷区認可保育園以外の子どもの預け先
yukinoshirokuma / stock.adobe.com
これまで認可保育園の入園についての情報をお伝えしてきましたが、子どもの預け先の選択肢は認可保育園だけではありません。
希望園や居住エリアでの倍率が高くて入園できるか不安という方は、認可保育園と並行して認可保育園以外の子どもの預け先について検討するとよいかもしれません。
ここでは、東京都世田谷区の「小規模保育事業」「保育室」「認証保育所」「認可外保育施設」」について詳しく紹介します。
小規模保育事業
小規模保育事業とは、世田谷区が独自に設定した基準を満たす認可施設で、0歳児から2歳児を対象に定員6人から19人の小規模な環境で保育を行うことをいいます。
世田谷区内には18カ所の小規模保育事業施設があります。
開所時間は施設によって異なりますが、おおむね午前7時15分から午後6時15分となっているようです。延長保育は、ほとんどの施設で行っていますが、施設ごとに時間が異なるため、利用を検討する場合は、事前の確認が必要でしょう。
なお、保育料については、認可保育園の基準と同じになります。
出典:保育のごあんない(P.8~12)/世田谷区 出典:小規模保育事業/世田谷区保育室
保育室とは、保護者が仕事をしていたり、病気などで日中子どもの保育が難しい場合に、各保育室の特色を生かした、比較的少人数(9人~29人程度)で保育を行っている施設です。
対象となる年齢は、生後43日から満3歳です。世田谷区内在住で、就労や出産、疾病など家庭で保育できない事情が週4日以上かつ1日6時間以上常態であることが、利用の条件となります。
保育時間は、午前7時30分から午後6時までですが、必要に応じて、午後7時までの開室も可能なため、利用を検討する場合は、各保育室に相談しましょう。なお、午後6時以降は延長保育となり、時間外保育料がかかります。
基本の保育料は、月額45,000円となりますが、世帯の住民税の所得割課税額に応じて保育料の一部を補助する制度が整っています。時間外保育料は最初の30分が350円、以降は1時間500円となっているようです。保育室でオムツを用意する場合は、オムツ代として月額3,000円を上限とした実費が必要となります。
なお、保育室を利用する場合は、施設と直接契約となります。保育内容や保育日・保育時間、子どもの体質などについて、保育室と十分に話し合ったうえで申込むと安心かもしれません。
出典:保育室のご案内/世田谷区 出典:保育のごあんない(P.97)/世田谷区認証保育所
世田谷区には、34カ所の認証保育所があります。
認証保育所とは、東京都の認証を受けた保育施設です。大都市のニーズに対応するため、1日13時間以上の長時間開所を行っているのが特色で、民間企業などの事業者が設置するA型とB型があります。
A型とB型いずれも、月48時間以上利用する方が共通の利用条件となりますが、対象児童や規模について異なる点もあるため、詳細は以下の「保育のごあんない」を確認して検討しましょう。
こちらも、利用者と施設の直接契約となります。保育料や保育時間が施設によって異なるため、気になる方は各施設に直接問い合わせるようにしましょう。
なお、認証保育所は、認可保育園より保育料が高額なイメージがありますが、保護者の経済負担を軽減するために保育料の補助が整備されています。詳しい内容については、世田谷区の公式サイトをご確認ください。
出典:保育のごあんない(P.100~102)/世田谷区 出典:認証保育所/世田谷区 出典:令和6年度認証保育所の保育料の補助について/世田谷区認可外保育施設
前述した「保育室」や「認証保育所」は認可外保育施設に該当しますが、これら以外にも、特色ある施設があります。
世田谷区内には、英語教育に力を入れたインターナショナルスクールや、身体を動かすことを重点に保育を行う託児所など、保護者のニーズに合わせて運営を行っているところがあるようです。
保育の質や待遇面が充実し、保育の独自性を大切にしているところもあることから、認可保育園に入園できなかった共働き家庭だけではなく、より良質な幼児教育を望む世帯にも多く活用されています。
また、子どもが慣れている家庭環境で、さまざまなニーズにきめ細かく対応してもらえるベビーシッターも、認可外保育施設のひとつです。集団保育とは異なる、深く長い関係性を築ける個人保育を希望している方にはぴったりの選択肢かもしれません。
なお、「保育の必要性の認定」を受けることで、このような認可外保育施設の利用も無償化の対象となります。認可外施設のみを利用する場合の補助金について疑問がある場合は、世田谷区の保育認定・調整課 認可外保育施設担当に問い合わせるとよいようです。
出典:認可外保育施設/世田谷区 出典:保育のごあんない(P.6~7)/世田谷区世田谷区の自治体の情報をもとに、保活をスムーズに進めていこう
taka / stock.adobe.com
今回は、東京都世田谷区の保活事情や、保育園の入園の際に基準となる点数などについて詳しく紹介しました。
保活は疑問点が多いだけでなく、生まれた時期によって保活の動きが変わってくるため、不安に感じることもあるかもしれません。
世田谷区の公式サイトでは、保育園の利用申込みについてのさまざまな質問に対する答えが記載されています。悩みが出てきたときは、家庭内で抱え込まず、さまざまな情報を活用したり、生活支援課子ども家庭支援センターに相談してみたりしてはいかがでしょうか。
Check!東京都世田谷区の保育園を探す世田谷区で子どもを預けたいときは「キズナシッター」の活用を
世田谷区にお住まいの方や、これから世田谷区に移住するという家庭のなかには「保活中に子どもを預けられる人を探している」「実家が遠いので近くに子どもを預かってくれる人がいない」と考えるママやパパもいるかもしれません。
そんなときは「キズナシッター」を活用してみてはいかがでしょうか。
キズナシッターに登録しているベビーシッターは、厚生労働省のガイドラインを遵守した対面面談と審査を経ており、全員が保育士または幼稚園教諭、看護師のいずれかの資格を持っています。
保育のプロが家庭の要望にあわせ、子どもに寄り添ったシッティングを行うため、保護者からも「子どもの様子や興味にあわせ活動を工夫してくれるので、毎回楽しそうで安心して預けられます」など、好評の声が多く寄せられています。
ベビーシッターは、専用アプリの紹介ページや利用者のレビューを参考に、自分で選ぶことができます。事前面談を行い、相性や人柄を確認してから依頼できるので、納得したベビーシッターを見つけることができるでしょう。また、特定のベビーシッターの定期利用も可能なため、信頼関係も築きやすく育児の相談もしやすいようです。
料金についても、各社の福利厚生サービスを利用することが可能です。ご自身やご家族の勤め先の会社が加入しているベビーシッター補助サービスを活用することで、お得な料金で利用することができるでしょう。
なお、キズナシッターでは保活の加点に利用できる受託証明書も発行しています。
希望する保育園の内定がかなわない場合は、キズナシッターも預け先のひとつとして候補に考えてみてはいかがでしょうか。
スマホ版・ベビーシッターさん検索はこちら
Click!詳しくはこちらお住まいのエリアからシッターさん検索が可能です♪
※実際のご予約依頼はアプリからお願いします。
KIDSNAシッターのご利用方法
ご利用の流れ
KIDSNAシッターのアプリより、保護者さまとお子さまの情報を登録します。事務局で確認後、審査結果をメール通知します。審査が完了したらシッターへの依頼ができるようになります。
シッター探し
審査を待つ間にシッターを探しておきましょう。アプリの検索画面からご希望条件・日時を設定し絞込検索ができます。お気に入りのシッターをアプリ上で保存しておくこともできます。
面談依頼を送る
面談依頼を
送るシッターの
見積りを待つ見積りを承認
(依頼確定)初めてのシッターとは1時間の面談を行い、お預かり内容や保育方針の確認をし、お子さまと慣れてもらいます。面談には1時間分の料金が発生します。面談依頼を送ると見積りが届くので、確認して依頼を確定します。
- 面談依頼を送るとメッセージのやりとりが可能になります。
シッティング依頼を送る
シッティング
依頼を送るシッターの
見積りを待つ見積りを承認
(依頼確定)面談依頼を送ったら、続いてシッティング依頼を送ることができます。シッターから見積もりが届いたら、内容を確認して依頼を確定します。
面談・シッティング当日
当日、シッターは5分~10分前を目安に到着するので、ご家庭のルール、お預かりの注意事項、鍵の扱い、緊急時の対応方法など必要事項をお伝えください。
完了後の決済/レビュー
面談・シッティング完了後、シッターからシッティング報告書が届きます。内容をご確認いただけましたら、決済ボタンを押してください。事前にご登録いただいたクレジットカードでのお支払いになります。
レビュー投稿にも是非ご協力ください。