東京都中央区の認可保育園入園についての基本情報。点数計算と入園ボーダーライン

東京都中央区の保活事情
東京都中央区は、都心を構成する区のひとつで、日本橋や銀座などの大商業地域を複数抱え、昼間人口は居住者の4倍にもなる地域です。高層住宅などが建築され、都心でありながら子育て世帯に人気のエリアでもあります。
では、この東京都中央区のここ数年の保活事情はどのようになっているのでしょうか。
待機児童数は平成29年の324人をピークに減少傾向で、令和4年には待機児童数ゼロを達成しました。中央区では認可保育園の施設数や定員数を毎年増やしており、令和4年から5年にかけては認可保育所等の定員数が142人増加しています。
令和5年度の状況をみると、保育ニーズに応えるために、私立認可保育所を3カ所と認定こども園1カ所を整備したほか、入園希望者の多い1歳児に対し、既存の認可保育所の空きスペースを活用した期間限定型保育事業や、居宅訪問型事業の拡充を行なったようです。その結果、前年度に引き続いて待機児童数ゼロを維持しています。
今後も中央区の0歳から5歳までの乳幼児人口は増加する見込みのため、待機児童を抑制するよう取り組んでいくようです。
出典:待機児童数の状況等(令和 6年 4月 1日現在)/中央区 出典:中央区子ども・子育て支援事業計画(P.6)/中央区東京都中央区の選考基準
認可保育園は年齢ごとに定員が決まっています。そのため、各市区町村は独自の選考基準を作り、定員を超えて申込みがあった場合には家庭の点数(選考指数)に応じて、優先順位を決めることになります。
中央区の場合も独自の選考基準に基づき、世帯ごとに基本指数を付けています。ひとり親世帯などには調整指数が加算され、合計が高い順番に並べられます。その結果、同一指数になった場合は、こちらも中央区で定められた優先順位に基づき順位が決定されます。希望の園に空きがあるか保育園の希望順位に沿って確認をしていき、空きがあれば内定となるようです。
ではまず、選考基準となる点数計算から確認していきましょう。
点数計算とボーダーライン
中央区のフルタイム勤務の定義は「月20日以上の就労日数かつ8時間以上の就労を常態としている」となっており、親一人のフルタイムが20点換算で、合計40点がフルタイム共働きの点数になります。
基本指数の計算方法は「利用調整指数=基本指数(父)+基本指数(母)+調整指数」となり、この合計点が選考基準です。
中央区によって公表されている令和6年4月の利用調整結果をみると、どの年齢のクラスにおいても内定最低指数は38点以下となっていますが、一番割合が多い点数は、こちらもどのクラスにおいても40点となっているため、フルタイム共働きの合計40点をボーダーラインに、調整指数によってどれだけ加算点を取れるかが鍵になってきそうです。
出典:令和7年度保育園のごあんない(P.38)/中央区 出典:利用調整結果の公表/中央区主な調整指数
東京都中央区の調整指数は、加算指数が12項目、減算指数が3項目に分かれています。点数が多いほど保活を有利に進めていくことができるため、きちんと確認していくことが大切でしょう。
ここでは、どのようなときに加算や減算がされるのか、一部抜粋して紹介します。
【加算される場合】
- 育児休業の取得により、一時退園し、育児休業明けに再度入所を申し込む場合:再申込児にプラス4点、再申込時の弟・妹にプラス2点
- 兄弟姉妹が既に入所している区内認可保育所、認定こども園、小規模保育事業、事業所内保育事業への入所(転園)を希望する場合(当該園の利用調整のみ加算):申込児にプラス3点
- 兄弟姉妹ともに入所を希望する場合:世帯にプラス1点
- 申込児が居宅訪問型保育事業(待機児童向け)を利用している場合(2歳児クラス以降の加算は2歳児クラスの4月入所の利用調整から適用):0・1歳児クラス申込児にプラス1点、2歳児クラス以降申込児にプラス3点
- 申込児が期間限定型保育事業を利用している場合(2歳児クラスの加算は2歳児クラスの4月入所の利用調整から適用し、3歳児クラスの加算は3歳児クラスの4月入所の利用調整時のみに適用):2歳児クラス申込児にプラス2点、3歳児クラス申込児にプラス3点
- 申込児が区内の小規模保育事業または事業所内保育事業(小学校就学前までの連携施設がある場合を除く)を利用している場合(3歳児クラスの4月入所の利用調整時のみに適用):3歳児クラス申込児にプラス3点
- 就労など(産前産後休暇、育児休業および求職中を除く)の理由により申込児が認証保育所または企業主導型保育事業所を利用している場合(3歳児クラスの4月入所の利用調整から適用):3歳児クラス以降申込児にプラス3点
- 就労など(産前産後休暇、育児休業および求職中を除く)の理由により申込児が無認可保育施設など(認証保育所、企業主導型保育事業所を除く)に申込締切日現在2カ月以上有償(週3日以上・1日4時間以上の契約)を利用している場合:プラス3点
【減算される場合】
- 就労証明書の記載内容に対して、勤務実績の整合性がない場合:世帯よりマイナス2点
- 保育料の滞納が3カ月以上ある場合(卒園児含む):世帯よりマイナス5点
- 保育料の滞納が6カ月以上ある場合(卒園児含む):世帯よりマイナス10点
このように、家庭の状況に応じて細かく項目が分かれているため、自分の家庭がどの項目に当てはまるか事前に確認しておくとよいでしょう。
出典:令和7年度保育園のごあんない(P.39)/中央区同一指数になった場合の優先事項
前述したように、一般的な夫婦フルタイムの共働きを基準とすると、選考指数40点前後に多くの家庭が集中することになります。そのため、同一の点数になった場合の優先順位についても細かく定められています。
中央区では、所得面での負担が大きい家庭や日頃ひとりで育児に携わっている家庭を優先順位の上位にあげているようです。つまり、保護者の負担が大きいほど、優先順位が高くなる傾向にあります。
それでは、同一指数になった場合の優先順位を詳しくみていきましょう。
- 利用者負担額の階層が生活保護費受給世帯と同程度の世帯(階層区分A・B・C・D1・D2までの順とする)
- ひとり親世帯
- 父または母が会社命令による単身赴任となっている世帯
- 保護者または子ども(申込児童を除く)が、1カ月以上の入院・常時病臥の場合
- 保護者が身体障害者手帳1~4級、愛の手帳、精神障害者保健福祉手帳を所持する場合
- 子ども(兄弟姉妹を含む。)が、身体障害者手帳1~4級、愛の手帳、精神障害者保健福祉手帳を所持する場合
- 区内の認可保育所・認定こども園・地域型保育事業所に兄弟姉妹が在籍している場合
- 兄弟姉妹同時入所申込(未入所児が3人以上または双子の世帯)の場合
- 保護者が認可保育所・認定こども園・地域型保育事業所・認証保育所・企業主導型保育事業所で、児童の保育に従事または従事する予定がある場合
- 養育している子ども(小学生以下)の人数の多い世帯
- 中央区に継続して在住している期間が長い世帯(保護者の在住期間が異なる場合は長い方を基準とする)
- 当該年度分(当該年度の4月から8月までの利用調整にあっては前年度分)の区市町村民税所得割課税額が低い世帯
なお、1番の階層区分は保育料の算定に使用する区市町村民税所得割に基づいてA~D29まで分かれています。階層区分の詳細は、下記の資料P.88の「月額保育料・月極延長保育料一覧表」をご確認ください。
また、7番は、期間限定型保育事業および居宅訪問型保育事業で入所している場合は対象外、8番は、兄弟姉妹2人以上が入所を希望する場合のみ適用され、同一世帯に転園申込をしている児童がいる場合は適用されないようです。ほかにもいくつか注意点があるようなので、入園案内にはしっかりと目を通しておくようにしましょう。
出典:令和7年度保育園のごあんない(P.39)/中央区東京都中央区の認可保育園申込みに関する情報
次に、中央区の認可保育園入園申込みに関して、知っておくべき情報を確認していきましょう。ここでは、選考スケジュールと申込みに必要な書類に分けて詳しく説明します。
選考スケジュール
各月の入園申込み提出期間は、入園希望月2カ月前の月初から月末頃までとなっています。たとえば、5月に入園を希望する場合の申込み受付期間は、3月1日から3月末頃となります。
ただし、令和7年度4月の入園希望に関しては、令和6年11月1日から29日までに第1回申込み受付を行なったようです。さらに、第2回申込み受付を令和7年2月3日から14日まで行なうとされています。また、令和8年1月と2月の入園希望に関しては、申込み受付期間が未定となっているため、事前の確認が必須となります。必ず余裕をもって準備するようにしましょう。
それぞれの入園月の詳しい申込み締切日は中央区のホームページでも確認できます。申し込む前に園見学をして、しっかり準備しておきましょう。
出典:認可保育所申し込み手続き/中央区提出書類
保育園の入園には、さまざまな書類の提出が必要になります。受付期間にきちんと提出ができるよう、事前の準備を怠らないことが保活を進めていく上で大切でしょう。
中央区の保育園に申し込む際、全員に提出が求められる書類は以下の4つです。
- 子どものための教育・保育給付認定申請書 兼 保育所入所申込書
- 保育の必要性を証明する書類
- マイナンバー制度に伴う確認書類
- 提出書類チェックシート
①と④は、中央区のホームページからもダウンロードができるようです。なお、上記書類のほかにも転入予定や家庭に事情がある場合などは、追加書類の提出が必要です。詳しくは、入園案内を参考にしてください。
出典:令和7年度保育園のごあんない(P.13)/中央区認可保育園以外の子どもの預け先
以上のように、認可保育園に入るためには、必要な情報をしっかりと確認し、事前の準備を確実に行なうことが大切になります。
一方で、どうしても復職したいというママのなかには、保活を進めていく上で、認可保育園以外の子どもの預け先についても検討する方がいるようです。希望の認可保育園に入園できない場合も、認可保育園以外の施設に預けることで指数加算され、のちに認可保育園に転園できたという声もありました。
ここでは、東京都中央区で認可保育園以外に子どもを預ける場合に、どのような選択肢があるのか、3つの施設について紹介します。
認証保育所
認証保育所とは、東京都独自の制度によって設けられた施設です。現在の認可保育所だけでは応えきれていない大都市のニーズに対応するために設置されました。東京都中央区には、このような認証保育所が11カ所あります。
認証保育所の利用には、保護者の経済的負担を軽減するため保育料の補助が整備されており、補助額は、認証保育所に支払っている月額保育料と認可保育園などに在籍した場合の月額保育料の差額を補助する内容となっているようです。認証保育所保育料の補助については対象条件がありますので、中央区の内容をしっかり確認するようにしましょう。
出典:区内認証保育所/中央区 出典:令和6年度認証保育所保育料の補助/中央区 出典:対象となる補助金を調べる(認証保育所をご利用(予定)の方)/中央区小規模保育事業
アットホームな雰囲気のなか、6人から19人の小規模できめ細かな保育を実施しているのが小規模保育事業です。保育者と子どもたちとの距離が近く、一人ひとりに対する配慮が行き届くだけでなく、信頼関係が築きやすいのが特徴でしょう。
中央区では現在、「キャリー保育園八丁堀」にて小規模保育を実施しています。見学や事業に関する問い合わせは、直接事業者へ連絡しましょう。
出典:小規模保育事業/中央区認可外保育施設
認可外保育施設とは、認可保育所、認定こども園、地域型保育事業として認可を受けたもの以外の施設を指します。
認可外保育施設には事業型保育施設や居宅訪問型保育施設などがあり、英語教育に力を入れたインターナショナルスクールや、身体を動かすことを重点に保育を行なう託児所など、保護者のニーズに合わせて運営を行なっているところもあるようです。
保育の質や待遇面が充実し、保育の独自性を大切にしたりしているところもあることから、認可保育園に入園できなかった共働き家庭だけではなく、より良質な幼児教育を望む世帯にも多く活用されています。
認可保育園とは異なり、入園枠が空いていれば1年を通して見学や入園が可能で、それらの申込みは施設に直接連絡するかたちとなります。
独自の教育に興味がある方は、チェックしてみてはいかがでしょう。
出典:認可外保育施設(認証保育所及び企業主導型保育事業を除く)/中央区東京都中央区の自治体の情報をもとに、保活をスムーズに進めていこう
今回は、東京都中央区の保活事情や、認可保育園入園の際に基準となる点数などについて詳しく紹介しました。
保活は疑問点が多く、進めていくなかで不安になることもあるでしょう。そのようなときは、中央区の窓口に直接足を運んで相談してみてもよいかもしれません。中央区役所6階保育課保育入園係では、平日8時30分から17時の間、入園相談を受け付けています。また、保育園入園出張相談も実施しているようなので、気軽に参加してみてはいかがでしょうか。
今回紹介した、認可保育園以外の子どもの預け先も検討しながら、中央区の自治体の情報をもとに保活をスムーズに進められるとよいですね。
出典:保育園入園出張相談の実施/中央区 Check!キズナ園ナビで東京都中央区の保育園を探す中央区で子どもを預けたいときは「キズナシッター」の活用を
中央区にお住まいの方やこれから中央区に移住するという方のなかには「保活中に子どもを預けられる人を探している」「実家が遠いので近くに子どもを預かってくれる人がいない」と考えるママやパパもいるかもしれません。そんなときは「キズナシッター」を活用してみてはいかがでしょうか。
キズナシッターに登録しているベビーシッターは、厚生労働省のガイドラインを遵守した対面面談と審査を経ており、全員が保育士または幼稚園教諭、看護師のいずれかの資格を持っています。
保育のプロが家庭の要望にあわせ、子どもに寄り添ったシッティングを行なうため、保護者からも「最初はベビーシッターの利用に不安がありましたが、子どもの様子や興味にあわせ活動を工夫してくれるので、毎回楽しそうで安心して預けられます」など、好意的な声が多く寄せられています。
ベビーシッターは、専用アプリの紹介ページや利用者のレビューを参考に、自分で選ぶことができます。事前面談を行ない、相性や人柄を確認してからお願いすることもできるので、納得したベビーシッターを見つけることができるでしょう。
料金についても、各社の福利厚生サービスを利用することができるため、ご自身やご家族の勤め先の会社が加入しているベビーシッター補助サービスを活用することで、お得な料金で利用することができるでしょう。
なお、キズナシッターでは受託証明書も発行しています。
いざというときの子どもの預け先のひとつとして、この機会にぜひキズナシッターの登録から始めてみてはいかがでしょうか。
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※実際のご予約依頼はアプリからお願いします。
KIDSNAシッターのご利用方法
ご利用の流れ
KIDSNAシッターのアプリより、保護者さまとお子さまの情報を登録します。事務局で確認後、審査結果をメール通知します。審査が完了したらシッターへの依頼ができるようになります。
シッター探し
審査を待つ間にシッターを探しておきましょう。アプリの検索画面からご希望条件・日時を設定し絞込検索ができます。お気に入りのシッターをアプリ上で保存しておくこともできます。
面談依頼を送る
面談依頼を
送るシッターの
見積りを待つ見積りを承認
(依頼確定)初めてのシッターとは1時間の面談を行い、お預かり内容や保育方針の確認をし、お子さまと慣れてもらいます。面談には1時間分の料金が発生します。面談依頼を送ると見積りが届くので、確認して依頼を確定します。
- 面談依頼を送るとメッセージのやりとりが可能になります。
シッティング依頼を送る
シッティング
依頼を送るシッターの
見積りを待つ見積りを承認
(依頼確定)面談依頼を送ったら、続いてシッティング依頼を送ることができます。シッターから見積もりが届いたら、内容を確認して依頼を確定します。
面談・シッティング当日
当日、シッターは5分~10分前を目安に到着するので、ご家庭のルール、お預かりの注意事項、鍵の扱い、緊急時の対応方法など必要事項をお伝えください。
完了後の決済/レビュー
面談・シッティング完了後、シッターからシッティング報告書が届きます。内容をご確認いただけましたら、決済ボタンを押してください。事前にご登録いただいたクレジットカードでのお支払いになります。
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