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保育・保活

保育園に落ちたら退職?入れない理由や異議申し立ての方法と退職時の失業保険について

育休期間の終了後、子どもを保育園に預けようとしたけれど、入所希望の園に落ちてしまい、育休を2年に延長せざるを得ないというケースがあるようです。保育園に入れない場合、予定通りに働けないことを不安に感じる方もいるかもしれません。今回は、保育園に落ちた理由の例や異議申し立てといった対応策、職場に報告するときのメール例文、退職した場合の育児休業給付金などについて紹介します。

保育園に入れない理由と職場復帰・育休への影響

仕事を継続していく意思があったとしても保育園に入れない場合は、「育休を2年に延長」や「退職」を考えることがあるかもしれません。そこで育休取得後、保育園に入れなかった方に保育園に入れなかった理由やその後どうしたのか聞いてみました。

子どもの預け先を見つけ、仕事を継続

私の住んでいる地域は保活激戦区です。育休明けの4月入園を目指していましたが、入園の基準となる点数が低かったからか一次募集では認可保育園に落ちました。急いで認可外の保育園を調べ電話をかけると、5件目でちょうど空きが出たとのことで、そちらに子どもを預けることでなんとか仕事を継続することができました」(30代/2歳児のママ)

保育園に落ちたとわかった後、すぐに認可外保育施設に電話をかけ入園が決まったケースです。落ちた理由として、入園の基準となる点数不足が挙げられるようです。

希望する園に入れないことで、少し離れた場所にある認可外保育園に通うことになったものの、預け先が確保できたことで、働けない不安から開放されたというママの声もありました。

勤務形態を変更し、仕事を継続

我が家は4月に1歳児クラスへの入園を希望していましたが、私の希望した園では0歳児から入園している子どもも多く、1歳児クラスへの持ち上がりで定員がわずかだったようで、選考に落ちてしまいました。
職場に相談したところ、在宅でのパートタイムへの勤務形態の変更を承諾してもらえたので、仕事を継続することができました。その後、定員に空きが出た地域の保育ママに子どもを預けています(20代/1歳児のママ)

待機児童が多い地域では、育休復帰を前倒しして、0歳児クラスから赤ちゃんを預けるママもいるようです。新年度は前年度からの持ち上がりの子どもがほとんどであるため、1歳児クラスの定員が少なくなってしまい、選考から外れてしまうケースがあるかもしれません。

どこへも入園が決まらず仕事を退職

妻はもともと1年間の育休予定でしたが、保育園に入れなかったので、職場に申請をして育休を2年に延長しました。その間、認可外保育園にも何度も申し込みをしましたが空きが出ず、どこへも入園が決まらなかったため、妻はやむを得ず退職しました(30代/2歳児のパパ)

育休を延長し保活を継続しても預け先が見つからず働けない場合、やむを得ず退職を選択した家庭もあるようです。退職した方のなかには、子育てが落ち着いたタイミングでパートの仕事を見つけ、改めて保活を開始し子どもの預け先を見つけたというママもいました。

保育園に入れなかった場合も仕事を続けるには

stock.adobe.com/aijiro

保育園に入れなかったら、ショックでどうすればよいのかわからなくなる方がいるかもしれません。ここでは、保育園に入れなかったらやりたいこと、仕事を続けるためにできることを紹介します。

育児休暇の延長申請をする

保育園に入れない場合、申請すれば育休期間が最長2年間になると会社の担当者から聞きました。申請後、再度保活をして、無事に預け先が見つかりました(20代/3歳児のママ)

厚生労働省の資料によると、育児休業は原則的に1年間と定められていますが、子どもが1歳6カ月に達する前日までに保育園に入園できない場合、2歳に達する前日まで延長できるようになり、育休手当も継続して受けることができます。

保育園に入れないため働けないといった事情がある場合には、延長申請をして認可保育園や認可外保育園の空きが出るまで保活を行なうのも一つの方法です。ただし、育休の延長は会社にとって人員確保などの調整が必要になってくるため、早めに連絡をする必要があるでしょう。

出典:第11章 育児休業給付について/厚生労働省

二次募集に応募する

保育園に落ちてショックを受けているとき、友人から二次募集の情報を聞きました。二次募集のある園に応募したところ、入園が決まって安心しました(30代/2歳児のママ)

認可保育園の一次選考に落ちた際に、二次募集をしている認可保育園があるか確認したママもいました。

二次募集とは、定員より入園希望人数が集まらなかったり、内定後の入園キャンセルがあったりしたことで空きが出た場合に追加募集されることです。

二次募集が出ている園に応募する場合には、自分の家庭の選考指数を計算し直し、保育園の当落ラインと照らしあわせ、志望順位を考え直すとよいかもしれません。

自治体によっては、二次募集のお知らせや一次募集の内定最低指数をウェブで公開しているところもあるようです。

二次募集については、希望園を変更する際、書類の再提出が必要な場合もあるため、早めに自治体に詳細を確認するとよいでしょう。

認可外保育施設を活用する

希望していた認可保育園に入れない場合に備え、周辺の認可外保育園の情報もチェックしていました。実際に落ちてしまったので、通勤経路にある認可外保育園へ申し込んだところ、空きがあったので入園できました(30代/4歳児のパパ)

認可保育園に入れない場合には、認可外保育施設を活用するのも一つの方法といえそうです。認可外保育施設は決まった選考基準がなく、申込順に入園が決まるところもあるため、タイミングによっては定員に空きがあるかもしれません。

将来的に認可保育園に入園させたい場合、認可外保育施設に預けることで、自治体によっては選考基準の加点対象となります。年度途中や来年度の認可園の入園が有利になることがあるようです。

認可外保育施設は、住んでいる自治体や時期にかかわらず入園児を募集していることも多いため、自宅や職場周辺など通える範囲を拡大して検討してみてもよいかもしれません。

ベビーシッターサービスを利用する

希望する保育園に落ちたのですが仕事は続けたかったため、勤務のある日はベビーシッターサービスを利用しました。我が家のある自治体では、サービスの利用実績により翌年度の入園選考の際に加点になると聞いたので、事業者に受託証明書を発行してもらいました(20代/1歳児のママ)

待機児童になったときに、ベビーシッターサービスを利用し認可保育園に入れるまでの間対応したというママもいるようです。

ベビーシッターサービスの保育対象となる子どもの年齢は幅広く、おおむね0歳から12歳の赤ちゃんや子どもの預かりが可能のようです。

自治体によっては、一定期間のベビーシッターサービスの利用は「保育を必要としている」ということになり、選考基準の加点対象になることがあります。

この加点を確実にするためには、ベビーシッター個人やシッターサービス事業者が発行する「受託証明書」が必要な場合もあるので、発行が可能なサービスを選んで、子どもを預けた実績があることを証明するのがよいでしょう。

勤務先に相談して育児休暇を延長

保育園に入れない旨を、すぐに職場の担当者にメールで報告しました。メールには、インターネットで調べた例文を参考に、育休延長の具体的な理由を伝えることや、復職の意思があること、復帰のスケジュールを書きました。職場は迅速に対応してくれ、すぐに育休を2年まで延長する手続きをとってくれました(30代/4歳児のママ)

保育園に落ちた際、働けないことをすぐに勤務先に相談したというママもいました。その際の例文は、以下のような簡潔な文面が参考になるかもしれません。

育休復帰に向け保育園の入園申込をしておりましたが、選考に落ちたため育休の延長を検討しております。ご迷惑をおかけしますが、ご手配のほどよろしくお願いいたします。

育休延長となる場合は、職場側も業務の調整や人員増加など対応策を考える必要があるため、早めに状況を知りたいかもしれません。

職種によっては、勤務形態の変更が可能か相談してみるのも一つの方法でしょう。時短勤務やパートタイムへの転向、在宅勤務への変更など、職場に相談することで柔軟に対応してもらえるかもしれません。

育休2年フルに取得しても保育園に入れなかったら

育休を2年フルに取得したものの、いざ職場復帰をしようと思ったときに保育園に入れないという問題に直面する方は少なくありません。育休2年取得後に認可保育園に入れなかったママたちの体験談を見ていきましょう。

育休2年取得後、退職して育児に専念する

うちは保活激戦区だったので、延長して育休を2年とったものの保育園に入れず、思い切って退職してフリーランスとして自宅でできる仕事に切り替えました。育児と仕事が両立ができて、結果的にはよかったかもしれません(30代/4歳児と3歳児のママ)

育休を2年取得後に保育園に入れない場合、退職したり働き方を変えたりして育児に専念する選択もあります。退職することで家庭で子どもと過ごす時間が増え、子どもの成長をじっくり見守ることができるかもしれません。

特に家庭の事情やサポート体制によっては、無理なく育児に集中できるでしょう。また、再就職の準備も含めて資格取得など自己成長の機会として捉えることもできます。育休の2年を最大限に活かして、将来のキャリアに向けたステップとして検討したという声もありました。

退職してパート勤務に転職

育休を2年取得後も保育園に入れなかったので、退職して、べビーシッターさんと近所に住む両親に協力してもらい、週2の扶養内パートに転職しました(40代/2歳児のママ)

育休を2年取得後に保育園に入れない場合、正社員からパート勤務に転職したという声も多くありました。

パート勤務であればフルタイムと比べて労働時間が短いため、保育園に通う以外の手段でも働け、育児と仕事を両立しやすい環境が作りやすいようです。

パートタイム勤務は自分のペースで働けるので、家計のサポートをしながらも育児とのバランスを保ちやすいでしょう。育休2年取得後も、家庭での時間を大切にしたい方には柔軟な働き方として魅力的かもしれません。

認可外保育園に通い、3歳で認可園へ

育休を2年取得後、認可保育園に入れなかったので、認可外園に通わせ、3歳から認可園への入園を目指しました。認可外園は保育料が少し高めでしたが、手厚い保育だったので安心できました(30歳/4歳児のママ)

育休2年取得後に保育園に入れなかった場合、認可外保育園に1年間通わせ、3歳で認可園への転園を目指す選択肢もあります。

3歳になると保育園から幼稚園に転園する子どもが増えるため、認可保育園の定員が空く可能性が高く、転園しやすくなることが期待できます。

また、認可園に先行されるために認可外保育園やベビーシッターを利用することで、自治体によっては優先ポイントが加算される場合があります。

退職した場合の育児休業給付金や社会保険等について

stock.adobe.com/aijiro

育休中や育休後に保育園に入れなかったために働けないと退職した場合、育児休業給付金や社会保険、失業保険について気になる方は多いのではないでしょうか。ここでは、この3つの保険について説明します。

育児休業給付金の返金について

育休中に受け取っていた育児休業給付金は、保育園に落ちて退職する場合に返金する必要があるのでしょうか。

育児休業給付金は、育児休業期間中に退職した場合、それまで受給した育児休業給付を返金する必要はありません(ただし、育児休業開始時点で退職を予定している場合を除く)。

なお、育休が満期終了後の退職についても、育児休業開始時点で退職を予定していない場合には返金は不要です。

出典:Q&A~育児休業給付~/厚生労働省

社会保険について

育休中や育休満期終了後に退職した場合、退職と同時に保険証を返却することになります。退職後の健康保険制度の加入は、「任意継続」か「配偶者の扶養に入る」、もしくは「国民健康保険に加入する」の3つの選択肢となります。

扶養に入らずに、任意継続して退職前の会社の保険に一定の条件を満たせば2年間加入することが可能ですが、任意継続したとしても保険料か免除されることはなく、全額自己負担となります。

加入している健康保険組合によっても内容が異なるので、確認するようにしましょう。

出典:会社を退職するとき/全国健康保険協会協会けんぽ

失業保険について

育休取得後に退職した場合、復職するまでの間、失業保険を申請することができるのか気になる方もいるのではないでしょうか。

失業保険を受給するためには「就職しようとする積極的な意思があり、就職できる能力があるにもかかわらず就業に就くことができない失業の状態にあること」「離職の日以前2年間に被保険者期間が通算して12カ月以上あること」の2つの要件を満たすことが条件となります。

この条件を満たしていれば、育児休業給付の受給に関係なく、失業手当を受けられるようです。なお、育児に専念する場合、失業手当は対象外となりますが、必要な手続きをすることで、通常1年の受給期間を最長で3年間まで延長することができます。

出典:基本手当について/ハローワークインターネットサービス

出典:特定受給資格者及び特定理由離職者の範囲の概要/ハローワークインターネットサービス

保育園に落ちたときは次のステップを考えよう

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認可保育園に落ちたときのママ・パパたちの体験談とともに、仕事を続けるためにできる異議申し立てや職場へのメール報告といった対策、退職した場合の失業保険などについて紹介しました。

保育園に入れなかったことで、もう働けないとショックを受ける方もいるかもしれませんが、二次募集やベビーシッターを利用するなど次のステップに進むことで、退職を選択することなく子どもの預け先を確保できるかもしれません。

また、育休2年延長制度を利用して、子どもが2歳になるまで育児休暇を延長する方も多くいます。制度をうまく使って乗り切れるように気持ちを切り替えていけるとよいでしょう。

やむなく退職を選択した場合には、どの給付をいつまで受けられるのかきちんと確認しておくと安心といえそうです。保育園に入れない場合でも、自治体の最新の情報等を調べながら、次のステップを考えられるとよいですね。

保育園に落ちた際は「キズナシッター」の活用も

認可保育園に落ちたときには、保育士の先生とマンツーマンの保育が可能になる「キズナシッター」を活用してみてはいかがでしょうか。

キズナシッターは、業界では初めて、保育士資格、幼稚園教諭免許など国家資格保有者のみが登録しているベビーシッター、キッズシッターのサービスです。専門知識を持った経験豊富なベビーシッターが多く登録しており、自宅で保育士等とマンツーマンでの保育が可能となります。

ベビーシッターは、専用アプリの紹介ページや利用者のレビューを参考に、自分で選ぶことができます。特定のベビーシッターの定期利用も可能なため、信頼関係も築きやすく育児の相談もしやすいようです。

キズナシッターの利用についても、上記のベビーシッターサービスと同様に一定期間利用することで、自治体によっては認可保育園入園の加点対象になることがあります。
また「受託証明書」にも対応しているため、必要な場合はお気軽にご相談ください。

認可保育園に落ちた場合には、キズナシッターも預け先のひとつとして候補に考えてみてはいかがでしょうか。

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