原始反射とは?種類や特徴、反応に関して不安になったときの対処法
原始反射とは
原始反射とは、赤ちゃんがさまざまな刺激によって無意識的に反応する現象のことをいいます。
例えば、赤ちゃんの手や指にふれたときにギュッと握り返してくれたり、口に何かあたると吸おうしたりする仕草も反応のひとつです。
原始反射は誰もが生まれつき持っている能力のひとつで、発達の基礎といわれています。種類が多く、出現期間も異なるのが特徴です。
原始反射の種類
数多くある原始反射の種類について、一例を紹介します。
モロー反射
赤ちゃんの頭を前方に向け少し起こして、急に頭を下げると驚くように両手を広げ、指を伸ばしたり、何かに抱きつくような動作をしたりすることを「モロー反射」といいます。生後すぐに出現し、4カ月~6カ月頃に消失するようです。
把握反射
把握反射には2つの種類があります。
<手掌把握反射>
手や指にものがふれるとぎゅっと握りしめる反応を「手掌把握反射」といいます。
生後すぐに反応が見られ、手でものが握れるようになる生後4カ月頃には消失するといわれています。
<足底把握反射>
また、足の裏などにふれたときの同様な反応を「足底把握反射」と呼びます。生後すぐに反応が見られ、生後10カ月頃には消失するようです。消失後は、1人で立ったり歩いたりできるようになるといわれています。
哺乳反射
赤ちゃんの口にふれたり入ったりしたものを吸おうとする反応を「哺乳反射」といいます。
出生後すぐに母乳やミルクが飲めるのは哺乳反射によるものです。生後すぐに出現し、5カ月~7カ月で消失するようです。
哺乳反射には3つの種類があります。
<探索反射>
唇に何かがふれると探すかのように首を動かす反応を「探索反射」といいます。刺激の方向に口を開けて乳首を見つけようとする仕草も探索反射によるものです。
<捕捉(ほそく)反射>
口に何かがふれると唇や舌で捉えようとする反応を「捕捉反射」といいます。母乳を飲もうと乳首をしっかりとくわえるのも補足反射によるものです。
<吸啜(きゅうてつ)反射>
口で何かを加えると舌をリズミカルに動かして吸う反応を「吸啜反射」といいます。母乳やミルクなどを吸うために必要な反射になります。
自動歩行
赤ちゃんの両脇の下を支え、足の裏が床にふれると足を交互に動かし、まるで歩いているような動作を「自動歩行」といいます。生後すぐに反応が見られ、2~3カ月で消失するようです。
バビンスキー反射
赤ちゃんの足の裏の外側をかかとからつま先に向けてややとがったもので刺激すると、足の親指が外側に曲がり、他の指は広げるといった反応が見られることを「バビンスキー反射」といいます。
出生後すぐに出現し、1~2歳の間に消失するといわれています。
このように原始反射にはさまざまな種類があり、一つひとつの反応が発達に欠かせない要素となります。
原始反射に気づいた場面
続いて、赤ちゃんの様子を見て原始反射に気づいた場面をママやパパに聞いてみました。
生後間もない頃、授乳しようとしたときにおっぱいを探す姿がかわいかったというママの声もありました。さまざまな場面で原始反射に気づき、子どもの成長を感じる瞬間もありそうですね。
原始反射を通して不安になったときの対処法
定期健診で原始反射のチェックが行われますが、検査結果によっては不安になることもあるようです。ママやパパに対処法を聞いてみました。
病院を受診した
子どもの様子でなにか心配になることがあれば、早めに病院を受診するとよさそうですね。原因がわからないままだとママやパパも不安が募るため、病院に相談し、状況を説明するとよいですね。
経過を観察した
授乳がスムーズに進まないと反応に異常があるのかと心配になりますよね。保健師さんや看護師さんなどに相談して、経過観察中は子どもの様子の記録も残しておくとよさそうです。
周囲に相談した
子どもの反応に不安があるときは、先輩のママさんや家族などに相談するのもよいですね。自身の経験をふまえて的確なアドバイスが聞けることもありそうです。
原始反射を通して心配ごとがあるときは専門機関に相談を
原始反射は、赤ちゃんが成長するうえで大切な反応になります。
赤ちゃんの様子をよく観察して何か心配ごとがあれば、周囲に相談したり専門機関を受診したりするとよさそうです。
定期健診でも原始反射のチェックが行なわれるため、不安なときは症状を詳しく説明して対応法を確認してみましょう。
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