東京都千代田区の認可保育園入園についての基本情報。点数計算と選考指数ボーダー

東京都千代田区の認可保育園における保活事情
東京都千代田区は、東京23区のなかでもっとも政治や経済の中心地として知られている街ではないでしょうか。たとえば、皇居や国会議事堂、各省庁、大企業や金融機関など、都心における日本の主要機能が集まる地域ともいえるかもしれません。また、神田や秋葉原などの特徴ある街並みも魅力のひとつでしょう。
そんな千代田区の保活事情は、2025年5月現在、どのようになっているのでしょうか。
2024年4月~2025年1月の保育園・こども園の入園申込みのうち、厚生労働省の基準による待機児童数は0人と公表されています。なお、2月と3月の入園選考は行われていません。
区としても、区立保育園の拡充や私立の認可保育園の誘致、小規模保育やベビーシッターの利用補助など、保育の受け皿整備に尽力しているようです。
今後も、保育園へ入園しやすい環境が継続していくことを期待したいですね。
出典:保育所等の定員と空き状況および待機児童数の状況/千代田区東京都千代田区の認可保育園入園の選考基準
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認可保育園は、年齢別に定員が決まっているため、定員数を超えて申込みがあった場合には、千代田区独自の選考基準により、保育を必要とする度合いの高い児童から入園を内定するよう選考を行っています。
千代田区の選考基準では、それぞれの施設形態ごとに異なる「入園順位」が定められ、それによって入園選考が行われます。
認可保育園と認定こども園の入園順位は、以下のとおりです。(クレアナーサリー市ヶ谷を除く)
1位:千代田区内の事業所内保育事業(従業員枠を除く)、小規模保育事業、居宅訪問型保育事業を修了する児童で、世帯の指数が高い順(4月入園のみ)
2位:千代田区民(入園希望日までに転入する方を含む)で、世帯の指数が高い順(1位に該当する児童を除く)
3位:2024年10月25日から12月20日までに2025年4月入園の幼稚園・幼保一体施設・こども園の短時間保育を申し込んだ方で、世帯の指数が高い順(4月入園のみ)
4位:内定した園への入園を断った方で、世帯の指数が高い順(翌月から6カ月間)
5位:千代田区外に居住、または保護者が千代田区在勤・在学で、世帯の指数が高い順
次に千代田区の選考基準となる点数(選考指数)の内容を、詳しくみていきましょう。
出典:令和7年度 保育園・こども園等の入園案内(P.21)/千代田区点数計算と入園の選考指数ボーダー
千代田区のフルタイム勤務の定義は「週5日以上の就労日数かつ8時間以上の就労を常態としている」とされています。この場合、親ひとりの点数が10点換算となり、合計20点が世帯の点数になります。
選考指数の計算方法は「選考指数=基本指数(父)+基本指数(母)+調整指数」で、この合計点が選考基準となります。
ほかの自治体では、親ひとりがフルタイムで勤務している場合、20点の点数付けが多いようですが、千代田区は10点と低い設定となっています。そのため、調整指数による減点項目も少ない傾向にあるようです。この「調整指数」については、次の「主な調整指数」で詳しく説明します。
なお、前述したように、千代田区では、この選考指数だけでなく、入園順位についても留意しなければなりません。区では「選考指数ボーダー表」にて、その入園順位と選考指数両方が記載された表が公表されています。4月入園利用調整での空き状況もあわせて確認できるため、参考にしてみてもよいでしょう。
出典:令和7年度 保育園・こども園等の入園案内(P.24)/千代田区 出典:令和7年4月入園(一次締め切り)選考指数ボーダー表/千代田区主な調整指数
千代田区の調整指数は、加点指数が13項目、減点指数が2項目となっています。点数が高いほど保活を有利に進めていくことができるため、それぞれの項目を細かく確認することが重要でしょう。
加点が高い項目には、「兄弟姉妹がすでに在園している保育所への転園を希望する場合」や「兄弟姉妹がすでに在園している保育所への入園を希望する場合」という項目があります。きょうだいがすでに在園中の家庭は、選考を有利に進められるかもしれません。
なお、減点項目は「65歳未満の同居者の保育ができない状況を証明する書類が提出できない場合」と「保育料が6カ月以上滞納となっている場合」のみとなっています。
それぞれの項目には、注意点や対象外となる場合も細かく記載されているため、自分の家庭に当てはまるかどうか、見落としなく確認しておきましょう。
出典:令和7年度 保育園・こども園等の入園案内(P.25)/千代田区同一指数になった場合の優先順位
一般的な夫婦フルタイムの共働きを基準とすると、選考指数20点前後に多くの家庭が集中することになるため、同一の点数になった場合の優先順位についても細かく決まっています。
千代田区では、同一指数でもっとも優先されるのは「保育士」の家庭となっています。具体的には、「保育施設で週35時間以上就労する保育士・保育教諭が育児休業から復職する場合、または、新たに週35時間以上就労する場合」とされています。
保育士がひとり就業すれば、それだけ多くの園児を受け入れられることにつながるため、保育の人材確保を優先しているのかもしれません。
そのほかの順位については、以下の「入園案内」から確認できます。
出典:令和7年度 保育園・こども園等の入園案内(P.26)/千代田区東京都千代田区の認可保育園入園申込みに関する情報
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ここでは、千代田区の認可保育園入園申込みに関する情報を、選考スケジュールと申込みに必要な書類に分けて詳しく説明します。
選考スケジュール
千代田区の各月の入園申込み締切日は、窓口申請の場合が前々月の末日で、オンライン申請の場合が前々月の23日頃となっています。ただし、土曜、日曜、祝日によって締切日が前後する場合があるため、注意が必要です。
また、4月入園の申込みについては、通常の締切日とは異なるようです。2月と3月の入園は行っていないため、こちらの点についてもあわせて確認しておきましょう。
選考結果の連絡は、内定が出た場合は電話で、内定が出なかった場合は書面で連絡がくるようです。ただし、4月入園については、内定した場合も書面での連絡となるため、注意しましょう。
希望園に空きがなく入園できなかったときは、年度内(1月入園まで)は申込書が有効となります。取り下げがない限り、継続して審査されます。
なお、申込みの際に「入園できれば希望園以外でもよい」と、区内全園を希望しても入園できなかった場合は、居宅訪問型保育事業(ベビーシッター)が案内されるようです。
選考スケジュールや選考後の流れは、以下の「入園案内」から確認できます。
出典:令和7年度 保育園・こども園等の入園案内(P.8・P.27)/千代田区提出書類
保育園の入園には、さまざまな書類の提出が必要になります。受付期間に、もれなく提出ができるよう、事前の準備を怠らないことが保活を進めていくうえで大切でしょう。
以下に、主な提出書類をまとめました。なお、これらの書類は、千代田区のホームページからもダウンロードができるようです。
- 教育・保育給付認定申請書 (「番号確認」書類+「本人確認」書類)
- 入所・転所申込書(認可保育園・認定こども園・地域型保育事業)兼入園・転園申込書(こども園(長時間保育)・幼稚園(長時間保育))
- 児童の状況
- 保育ができない状況を証明する書類(父・母・65歳未満の同居者、全員分)
- 入園・転園申込みに関する確認書
- 居住を確認できる書類(必要な方のみ)
- 受託証明書・復職証明書(必要な方のみ)
これらの必要書類は、家庭の状況によって異なります。早めに必要書類の確認をしておくと、申し込む際に慌てることなくスムーズに進められるかもしれません。
詳しくは、以下の「入園案内」を参考にしてください。
出典:令和7年度 保育園・こども園等の入園案内(P.11~13)/千代田区認可保育園以外の子どもの預け先
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これまで認可保育園の入園についての情報をお伝えしてきましたが、子どもの預け先の選択肢は認可保育園だけではありません。
希望園や居住エリアでの倍率が高く、入園できるか不安という方は、認可保育園と並行して認可保育園以外の子どもの預け先について検討するとよいかもしれません。
ここでは、千代田区の「居宅訪問型保育事業」「認証保育所・区補助対象保育室」「認可外保育施設」について詳しく紹介します。
居宅訪問型保育事業(待機児童対策)
前述したように、千代田区では、入園保育園への入園申込みで「入園できれば希望園以外でもよい」として、区内全園を希望していても入園することができなかった待機児童を対象に、居託訪問型保育(ベビーシッター)を紹介しています。
対象となるのは、次の要件をすべて満たしている子どもです。
- 千代田区在住
- 0歳児(生後57日以後)~3歳未満(ただし、当該年度中に3歳に達する子も含む)
- 認可保育園への入園申込みを「入園できれば希望園以外でも良い」とし、区内全園を希望していても入園することができなかった
- 認可保育園や認証保育所などの施設に入所していない
- 当該年度中に内定した園を辞退していない
保育内容としては、利用者の居宅内にベビーシッターを派遣して1対1の保育を行います。数人のローテーションで実施し、成長過程に合わせて散歩なども行うようです。
利用料は、認可保育園の保育料と同額となるようですが、食事の準備は利用者が行う必要があります。
また、利用者の増加に伴い、居宅訪問型保育事業についても定員を超過した場合の選考基準があります。詳しい内容については、以下の「入園案内」を確認するとよいでしょう。
出典:居宅訪問型保育事業(待機児童対策)/千代田区 出典:令和7年度 保育園・こども園等の入園案内(P.30~32)/千代田区認証保育所・区補助対象保育室
認証保育所とは、東京都の認証基準に基づき、保育の質を確保しつつ「産休明けから預けたい」「長時間残業している間も預かってほしい」など、保護者のさまざまな保育ニーズに応える保育所です。これらの施設は、13時間の開所を基本としており、一時保育や夜間・休日保育など多様なサービスを行っているのが特徴です。
千代田区では、2025年5月現在、8カ所の認証保育所と2カ所の区補助対象保育室があります。申し込み方法や詳細については、直接施設へ問い合わせることとなっています。
認証保育所や区補助対象保育室などの利用には、国の制度である「施設等利用給付」に加え、区独自の「千代田区保育料減額補助」が設けられています。一定の要件を満たした場合の認証保育所などの保育料は、以下の「認証保育所等の保育料」のページから確認できます。
出典:認証保育所等一覧/千代田区 出典:認証保育所等の保育料/千代田区認可外保育施設
千代田区内には、英語教育に力を入れたインターナショナルスクールや、各省庁や大企業が集中する千代田区ならではの事業所内保育施設、独自の教育システムを取り入れた託児所など、保護者のニーズに合わせた運営を行っている認可外保育施設もあります。
保育の質や待遇面が充実し、保育の独自性を大切にしている施設もあることから、認可保育園に入園できなかった共働き家庭だけではなく、より良質な幼児教育を望む世帯にも多く活用されています。
また、前述した待機児童向けのベビーシッターとは別に、子どもが慣れている家庭環境で、さまざまなニーズにきめ細かく対応してもらえるベビーシッターサービスも認可外保育施設のひとつに分類されます。
区のベビーシッターサービスは、利用できる年齢が限られていたり、ベビーシッターを自分で選ぶことができないため、不安を感じたりする方もいるかもしれません。
集団保育とは異なる、深く長い関係性を築ける個人保育を希望している方は、区のベビーシッター以外のサービスも検討してみてはいかがでしょうか。
東京都千代田区の自治体の情報をもとに、保活をスムーズに進めていこう
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今回は、千代田区の保活事情や、保育園入園の際に基準となる点数、入園申込みの情報などについて詳しく紹介しました。
保活は疑問点も多く、不安に感じることがあるかもしれません。千代田区には、教育・保育施設の案内や地域の子育て支援事業の情報提供などを行う「子育てコーディネーター」という事業があります。それぞれの家庭の状況に合わせて相談に応じてくれたり、寄り添ったアドバイスなどを行ってくれたりするそうです。保活について疑問や不安を感じたときは、気軽に活用してみてはいかがでしょうか。
今回紹介した認可外保育施設の情報も参考にしながら、千代田区の情報をもとに、保活をスムーズに進めていきましょう。
Check!キズナ園ナビで東京都千代田区の保育園を探す千代田区で子どもを預けたいときは「キズナシッター」の活用を
千代田区にお住まいの方や、これから千代田区に移住するという家庭のなかには「保活中に子どもを預けられる人を探している」「実家が遠いので近くに子どもを預かってくれる人がいない」と考えるママやパパもいるかもしれません。
そんなときは「キズナシッター」を活用してみてはいかがでしょうか。
キズナシッターでは、登録しているベビーシッターが、厚生労働省のガイドラインを遵守した対面面談と審査を経ており、全員が保育士または幼稚園教諭、看護師のいずれかの資格を持っています。
自宅にいながら、保育園の先生にマンツーマンで保育をしてもらっているイメージです。
保育のプロが家庭の要望にあわせ、子どもに寄り添ったシッティングを行うため、保護者からも「子どもの興味にあわせ、活動をさまざまに工夫してくれ、ベビーシッターが来てくれることを喜んでいる」など多くの好意的な声が寄せられています。
ベビーシッターは、専用アプリの紹介ページを参考に自分で選ぶことができ、事前面談で相性や人柄を確認してからお願いすることもできます。
料金についても、各社の福利厚生サービスを利用することができるため、ご自身やご家族のお勤め先の会社が加入している、ベビーシッター補助サービスを利用することで、お得に利用することができるでしょう。
希望する園に入園できなかった場合には、キズナシッターも預け先のひとつとして、検討してみてはいかがでしょうか。
Check!東京都のベビーシッターさんを探すスマホ版・ベビーシッターさん検索はこちら
Click!詳しくはこちらお住まいのエリアからシッターさん検索が可能です♪
※実際のご予約依頼はアプリからお願いします。
KIDSNAシッターのご利用方法
ご利用の流れ
KIDSNAシッターのアプリより、保護者さまとお子さまの情報を登録します。事務局で確認後、審査結果をメール通知します。審査が完了したらシッターへの依頼ができるようになります。
シッター探し
審査を待つ間にシッターを探しておきましょう。アプリの検索画面からご希望条件・日時を設定し絞込検索ができます。お気に入りのシッターをアプリ上で保存しておくこともできます。
面談依頼を送る
面談依頼を
送るシッターの
見積りを待つ見積りを承認
(依頼確定)初めてのシッターとは1時間の面談を行い、お預かり内容や保育方針の確認をし、お子さまと慣れてもらいます。面談には1時間分の料金が発生します。面談依頼を送ると見積りが届くので、確認して依頼を確定します。
- 面談依頼を送るとメッセージのやりとりが可能になります。
シッティング依頼を送る
シッティング
依頼を送るシッターの
見積りを待つ見積りを承認
(依頼確定)面談依頼を送ったら、続いてシッティング依頼を送ることができます。シッターから見積もりが届いたら、内容を確認して依頼を確定します。
面談・シッティング当日
当日、シッターは5分~10分前を目安に到着するので、ご家庭のルール、お預かりの注意事項、鍵の扱い、緊急時の対応方法など必要事項をお伝えください。
完了後の決済/レビュー
面談・シッティング完了後、シッターからシッティング報告書が届きます。内容をご確認いただけましたら、決済ボタンを押してください。事前にご登録いただいたクレジットカードでのお支払いになります。
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