子どもと楽しむ冬の保育。ベビーシッターが注意すべきポイントと対策

冬の戸外は危険がいっぱい!安心シッティングのための注意ポイント
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冬の保育で注意すべき点は、主に戸外と室内の2つの場面に分けられます。まずは、戸外での注意点と対策についてみていきましょう。
転倒
冬は路面が凍結していたり、雪が積もっていたりして、足を取られることがあります。そのため、転倒には十分気をつけなければいけません。
転倒を防ぐためのポイントを以下にまとめました。
【転倒防止ポイント】
- 普段よりゆっくり歩き、走らない
- お子さまと手をつないで歩く
- 降雪・積雪対策がされている大きな道路を選んで歩く
(大きな道路は、砂利や凍結防止剤がまいてあったり、雪かきがされていたり、ヒーターが入っていたりする場合があります) - 保護者さまに、すべり止めがついている靴を用意していただく
(シッター自身も転倒防止の備えをしっかりとしておきましょう)
また、お子さまと出かける前やお迎え時の出発前に、「今日は道路が凍ってすべりやすいから、ゆっくり歩いて帰ろうね」と、ひと言伝えておくことも重要です。
落とし物・忘れ物
冬は、手袋やマフラーなど身につけるものが多くなります。そのため、公園などで遊んでいるときに暑くなって脱いだり、歩いている途中で手袋を落としてしまったりと、紛失が多くなることも考えられます。
シッティング中にお預かりしているものを紛失しないよう、以下の点に注意しましょう。
【落とし物・忘れ物防止ポイント】
- シッティング中に身につけているものを、事前に把握しておく
- 落としそうなもの(手袋やマフラーなど)はこまめに確認する
- 戸外保育中に、手袋やマフラー、上着などを脱ぐ場合は必ずカバンにしまう
なかには、カバンに入れるのが手間だったり、お子さまから目線を離してしまったりするなどの理由で、「つい自分の上着ポケットに入れ、返却するのを忘れて帰宅してしまった」という報告もありました。
安全でスムーズな対応は重要ですが、お預かりしたものを忘れず返却できるよう、自分自身で工夫できるとよいかもしれません。また、お子さまに「脱いだらカバンにしまおうね」「手袋を外すときは、先生に渡してね」などと伝えておくことも紛失防止につながるでしょう。
暖かさに潜む危険。冬の室内シッティング安全対策
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寒い冬はシッティング中に暖房やホットカーペットなどを使用することがあります。室内では、それらの使用にも注意しましょう。
以下に、気をつけたいポイントをまとめました。
- 電気ヒーターなど表面が熱くなるものは、子どもの手が届かないところに配置する
- 床暖房やホットカーペットによる低温やけどに注意する
自力での移動が難しい0歳児があお向けやうつ伏せで長時間同じ場所にいると、身体の一カ所に熱がこもりやすくなります - 暖房の温度管理に気をつける
暖房時の室内温度の目安は20℃前後(新生児がいる場合は23~25℃に) - 厚着をさせすぎない
乳児は体温調節機能が未熟なため、厚着をしすぎると熱が体内にこもってしまいます。室内の温度管理や服装は、保護者さまによく確認するようにしましょう
特に積雪が多いエリアで気をつけること
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雪が多く降る地域でのシッティングは、特に注意が必要です。天気予報をこまめに確認し、必要に応じて保護者さまと連絡を取り合いましょう。 事前の対策をしっかりと行い、安全にシッティングに臨んでください。
以下は、積雪時の注意点です。必ず確認しておきましょう。
- 屋根の下を歩かない
屋根に積もった雪やツララが落ちてくる可能性があります - 足の裏全体を使って歩く
雪道はつま先で歩いたり、急ぎ足で歩いたりすると転びやすくなります
- ポケットから手を出して歩く
- 適切な服装で外出する
※以下の画像をご確認ください - キャンセルを申し出る(安全面を確保できないと判断した場合)
雪の降り方や積雪の推移などを総合的に判断して、早めにシッティングのキャンセルを申し出ることもひとつの方法です
シッティングをキャンセルすると、保護者さまは急な予定変更やリスケジュール、子どもへのケア、そしてリフレッシュ機会の喪失といった、さまざまな影響を受ける可能性があります。心地よい連携や相談、決定ができるように、事前に保護者さまと信頼関係をつくっておくことも大切です。
事前対策で、安心感のあるベビーシッターに
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今回は冬の保育での注意ポイントと対策について紹介しました。
冬のシッティングは事前の準備と細やかな配慮が何よりも大切です。安心して任せてもらえるベビーシッターとして、 どんな天候や状況でもお子さまの安全を最優先できるよう、万全の対策で冬のシッティングに臨みましょう。